いといがわの特有の大地の恵みである食材です。
山の恵み、海の恵み、平野の恵み。
生産者のみなさまがこころを込めて育てた食材。ぜひ、一度賞味してください。
他にもありますが、一部紹介させていただきます。
参考資料:糸魚川農業普及指導センター
越の丸なす(越の丸)
6月中旬〜11月上旬
糸魚川市全域で栽培されていますが、普通のなすの栽培では考えられないほど手間をかけ、高品質のものしか出荷しないと厳しいチェックにより、市場では、京都の賀茂なすと同等の高い評価を受けています。
このなすは新潟県が育成した独自品種で、表面のつやのある黒紫色が美しい光沢を生み出し、果肉がよくしまっています。煮物料理では煮くずれしにくく、姿を活かして輪切りでソテーすれば、肉厚な食感を味わうことができます。ほかにも和風洋風中華と幅広い料理にアレンジが可能です。
トマト(桃太郎ファイト)
トマト(桃太郎ファイト)
6月上旬〜10月下旬
トマトで有名な品種ってなあに?というと必ず名前があがる桃太郎。
桃太郎というのは、実は総称で10種類以上の品種があります。桃太郎ファイトはその一つですが、甘みも酸味もとってもおいしい品種です。
糸魚川で栽培する桃太郎ファイトは、糸魚川ならではの標高差を活かして、時期をずらして栽培していきます。そのため6月上旬から10月下旬の出荷期間中、いつでも美味しいトマトを食べることができます。
メロン(タカミ)
メロン(タカミ)
6月下旬〜8月中旬
タカミメロンは果皮が濃緑色のネットメロンです。
糖度が14度以上と高く、肉厚なため、大変食べ応えがあります。糸魚川では高級なネットメロンと同様にハウスの中で“立ち栽培”を行っています。
“立ち栽培”とは、地面にはわせて(寝かせて)栽培するのではなく、ひもでつるして(立たせて)栽培する方法です。
こうすることで、ひとつひとつのメロンに目が行き届き、きめ細やかな管理ができます。
大切に育てられた美しい緑の果肉は、飽きのこないさっぱりとした気品ある甘みです。
【糸魚川名】メギス
【標準和名】
・ニギス(似鱚)
【糸魚川沖で捕れる平均サイズ】
・体長:10~25㎝
・重さ:0.1㎏未満
【糸魚川沖で捕れる時期と生息域】
・9月〜6月(旬は秋〜春):水深100~230mの海底付近。
【糸魚川の漁師さんが捕る主な方法】
・底引き網漁(そこびきあみりょう)
【漁獲量】
【価格〈㎏あたり〉】
【主な調理法】
・干物、煮付け、つみれ、さつま揚げ…など
日本海側では主に漁獲され、県内では特に能生、筒石で多く水揚げされます。
標準和名はニギスですが、糸魚川ではメギス、県内他地区ではギスと呼ばれます。身が軟らかく、傷みやすので、漁師さんたちは、網から揚げるとすぐに十分に冷却した減菌海水に浸けるなど、鮮度保持にとても気を使っています。
焼き物、煮物、揚げ物、いずれにも合い、身離れがよいので、お子様にもおすすめです。小型のものは、すり身にして、つみれ汁、さつま揚げにしても、とてもおいしく召し上がれます。
アマダイ
アンコウ
【糸魚川名】アンコウ
【標準和名】
・キアンコウ(黄鮟鱇)
【糸魚川沖で捕れる平均サイズ】
・体長:40~150㎝
・重さ:2~40㎏
【糸魚川沖で捕れる時期と生息域】
・主に冬~初春:水深100~170mの海底。
【糸魚川の漁師さんが捕る主な方法】
・刺し網漁(さしあみりょう)
・底引き網漁(そこびきあみりょう)
【漁獲量】
【価格〈㎏あたり〉】
【主な調理法】
・鍋物、煮付け…など
日本に生息するアンコウの仲間は数種類いますが、糸魚川地区で主に漁獲されるのは、最も味がよいとされるキアンコウです。
アンコウは、身、皮、内蔵すべて利用でき、口と中骨以外は捨てるところがないと言われています。くせのない白身で軟らかい肉質で、ゼラチン質の皮、コクのある肝(きも)など、冬場の鍋物には最高です。大きいものほど味がよく、寒くなるにつれて肝が肥大化、脂ものり、3月初旬頃から卵巣も発達します。
鍋の時期を過ぎ、お求めやすくなったアンコウは、唐揚げもおすすめです。
イシモチ
【糸魚川名】イシモチ
【標準和名】
・シログチ(白愚痴)
【糸魚川沖で捕れる平均サイズ】
・体長:20~30㎝
・重さ:0.3~0.8㎏
【糸魚川沖で捕れる時期と生息域】
・主に春~秋:水深70~100mの海底付近。
【糸魚川の漁師さんが捕る主な方法】
・底引き網漁(そこびきあみりょう)
・刺し網漁(さしあみりょう)
・五智網漁(ごちあみりょう)
【漁獲量】
【価格〈㎏あたり〉】
【主な調理法】
・お刺身、塩焼き、煮付け…など
鈍く光る白銀の鱗を全身にまとい、横から見るとやや平坦な頭部を持つ『イシモチ』。
名の由来は、頭部に持つ大きな耳石からであると言い伝えられていますが、「グーグー」と愚痴るように聞こえる特徴的な唸り声も、標準和名である『シログチ』の由来であります。
癖の無い白身は塩焼きや煮付けの他、お刺身にしても美味しく頂けます。
キクガレイ(キクアサバ)
【糸魚川名】キクガレイ(キクカレイ)・キクアサバ
【標準和名】
・ムシガレイ(虫鰈)
【糸魚川沖で捕れる平均サイズ】
・体長:15~40㎝
・重さ:0.2~0.6㎏
【糸魚川沖で捕れる時期と生息域】
・冬~初春:水深100m前後の海底。
【糸魚川の漁師さんが捕る主な方法】
・刺し網漁(さしあみりょう)
・底引き網漁(そこびきあみりょう)
【漁獲量】
【価格〈㎏あたり〉】
【主な調理法】
・煮付け、焼き物、干物…など
糸魚川では『キクガレイ(キクカレイ)』又は『キクアサバ』と呼ばれ、お魚を扱うその筋の人達からは『キク』の愛称で親しまれている魚です。
糸魚川近海において漁獲できる期間は、およそ1月から4月末頃まで。
その期間には水深100m前後と比較的浅めの水域に生息していて、主に刺し網漁や底引き網漁によって漁獲されます。
『キク』の愛称通り、目のある方の面に“菊の花”のような紋様が6個~7個あるのが特徴です。
対して白色の反対面は、腹部に沿うように細長く伸びる黄色味がかった卵巣がハッキリと確認できる程、透明感にあふれています。
味の方も癖の無い上品な味わいで、煮付け・塩焼き・干物と、カレイ類の定番料理でしたらどのようにしても美味しくお召し上がれます。
キス
キツネ
ゲンギョ
【糸魚川名】ゲンギョ(幻魚)・白ゲンギョ
【標準和名】
・ノロゲンゲ(野呂玄華)
【糸魚川沖で捕れる平均サイズ】
・体長:15~30㎝
・重さ:0.1㎏未満
【糸魚川沖で捕れる時期と生息域】
・9月〜6月(旬は冬):水深200~600mの海底。
【糸魚川の漁師さんが捕る主な方法】
・底引き網漁(そこびきあみりょう)
【漁獲量】
【価格〈㎏あたり〉】
【主な調理法】
・干物、お吸い物…など
昔は、漁獲されても漁師さんが自家用に食べる程度で、なじみの薄い魚でしたが、干して軽くあぶったゲンギョがおいしいと評判になり、お土産屋、スーパーなどでも扱われるようになりました。
ヌルヌルしていて見た目は悪いですが、淡白な白身がゼラチン質の粘膜で覆われており、その食感を楽しむためには、鍋物、みそ汁、吸い物がぴったりです。そのゼラチン質には、コラーゲンが豊富に含まれており、最近、注目度が高まっています。また、鮮魚をぶつ切りにした唐揚げもおいしく召し上がれます。(もちろん軽くあぶった干し魚は定番です。)
シャニン
セイカイ
【糸魚川名】セイカイ
【標準和名】
・ウスメバル(薄目張)
【糸魚川沖で捕れる平均サイズ】
・体長:10~30㎝
・重さ:0.1~0.8㎏
【糸魚川沖で捕れる時期と生息域】
・主に冬~初夏:水深100~170mの海底付近。
【糸魚川の漁師さんが捕る主な方法】
・刺し網漁(さしあみりょう)
・底引き網漁(そこびきあみりょう)
・一本釣り
【漁獲量】
【価格〈㎏あたり〉】
【主な調理法】
・焼き物、煮付け、お刺身…など
新潟県では、メバルと言えばウスメバルを指すほどで、特に糸魚川地域では「セイカイ」と呼ばれ、古くから親しまれています。周年、漁獲されますが、冬から春に特に美味しいとされ、弾力のある淡泊な高級白身魚です。尾頭つき一匹ものの塩焼きは見栄えがもよく、祝い事などにも用いられます。
脂をたっぷり蓄えたセイカイは、上品な味で絶品。塩焼きが最上ですが、刺身、煮付けなど、どんな料理にも合います、ちなみに、魚類の脂は体温が低くても固まらない、サラサラの不飽和脂肪酸。だから健康に良いのです。
ナンバンエビ(アマエビ)
【糸魚川名】南蛮エビ・甘エビ
【標準和名】
・ホッコクアカエビ(北国赤海老 )
【糸魚川沖で捕れる平均サイズ】
・体長:5~15㎝
・重さ:0.1㎏未満
【糸魚川沖で捕れる時期と生息域】
・水深220~550mの海底。
【糸魚川の漁師さんが捕る方法】
・底引き網漁(そこびきあみりょう)
・エビかご漁
【漁獲量】
【価格〈㎏あたり〉】
【主な調理法】
・お刺身、お寿司…など
標準和名はホッコクアカエビという聞き慣れない名前ですが、甘エビの名前でおなじみです。新潟県の食通や業界人はその色や形が南蛮(赤唐辛子)に似ていることから「南蛮エビ」と呼んでおり、これをブランド名としてPRに取り組んでいくことにしています。
高鮮度の南蛮エビは、すっきりとした上品な甘さに加えて、ぷりぷりとした食感と旨みを持ち合わせており、地場物ならではの味わい。輸入の冷凍ものや県外産とは、別格です。
なんと言っても刺身が一番で身を取った後の頭をみそ汁に入れると、とても良い風味のだしが出ます。 また、小型のものは、天ぷら、唐揚げ、海老しんじょうなどにおすすめです。
ハタハタ
【糸魚川名】ハタハタ
【標準和名】
ハタハタ(鰰、鱩、燭魚)
【糸魚川沖で捕れる平均サイズ】
・体長:10~20㎝
・重さ:0.1㎏未満
【糸魚川沖で捕れる時期と生息域】
・初冬~春:主に水深200~500mの海底付近。
【糸魚川の漁師さんが捕る主な方法】
・底引き網漁(そこびきあみりょう)
・定置網漁(ていちあみりょう)
【漁獲量】
【価格〈㎏あたり〉】
【主な調理法】
・鍋物、煮付け、焼き物、一夜干し、お刺身…など
ハタハタは冬の魚。
普段は水深200~500mの海底付近に生息している深海性の魚で、糸魚川では底引き網漁船によって秋の終わりから春先頃まで漁獲されています。
しかし産卵期となる12月下旬~2月初旬頃には一部の群れが海岸間際まで移動し、波打ち際の砂浜付近はもちろんのこと、市内各港の奥深くまで進入して、この時期に成長のピークを迎える「銀葉草(ぎんばそう)」などのホンダワラ類に属する海藻の根本に卵を産み付けます。
尚、この際には、比較的に陸上近くで仕掛けられている定置網でも捕れるようになります。
一見すると非常に“か細い”魚ですが、味の方は一級品。
骨から身離れの良いその白身は、淡泊な味わいながら上品な脂ののりが良く、くわえて、産卵前のメスがお腹に抱える卵巣も珍重されています。
煮込むことにより良いダシが出る鍋物や煮付けの他、鮮魚または一夜干しで焼いても美味しく頂けます。
ヒラメ
【糸魚川名】ヒラメ・カレイ
【標準和名】
・ヒラメ(鮃、平目、比目魚 )
【糸魚川沖で捕れる平均サイズ】
・体長:30~80㎝ (最大:150㎝以上)
・重さ:0.4~5㎏ (最大:14㎏以上)
【糸魚川沖で捕れる時期と生息域】
・初冬~春:水深70~180mの砂や泥がある海底。
・初夏~秋(産卵期):浜辺付近~水深100mの砂や泥がある海底。
【糸魚川の漁師さんが捕る方法】
・底引き網漁(そこびきあみりょう)
・刺し網漁(さしあみりょう)
・定置網漁(ていちあみりょう)
【漁獲量】
【価格〈㎏あたり〉】
【主な調理法】
・お刺身、お寿司などの生食用に最適。
漢字で「平目・鮃」と表記される通りに、薄く、平べったい魚。
砂地などに潜みやすいよう目が体の片側にだけに付いており、目のある方を表にして口を下にした場合に、下部にあたるのが腹で、上部が背中になります。
同様に平べったい姿をしたカレイ類と似ていますが、上記の方法で見た場合に、目の位置が左側にあるのがヒラメで、右側にあるのがカレイとされています。
ですが、糸魚川の一部地域では昔からヒラメを“カレイ”、カレイ類を“アサバ”と呼ぶ風習があり、そんな事情があるとは露知らない人達を、不意に混乱させるとか…
この魚の特徴でもある幾本もの鋭い歯をそろえる大きな口は、糸魚川沖の海底付近で豊富に生息する小魚などを捕食するのに適しており、そのようにして大きく育ったヒラメは噛みしめる程に味わい深い癖のない旨味と、適度に弾力のある上品な白身を持つ大変美味しい魚へと成長します。
また、江戸前寿司などで出される「ヒラメの縁側(えんがわ)」は、背と腹に沿って細長く伸びるヒレの付け根部分の呼称で、普通の白身とは異なるコリコリとした食感と、上質な脂のノリを味わえることで人気があります。
糸魚川沖での漁獲量は、冬~春先までがピーク。
『寒ビラメ』と呼ばれる、冷たい荒海の中で揉まれることで脂のノリが一層増すこの季節が、ヒラメを美味しく頂ける“旬“ともいえます。
マトウダイ(マツガレイ)
【糸魚川名】マトウダイ・マツガレイ・マツガレ
【標準和名】
・マトウダイ(的鯛、馬頭鯛)
【糸魚川沖で捕れる平均サイズ】
・体長:20~50㎝
・重さ:0.3~2.0㎏
【糸魚川沖で捕れる時期と生息域】
・主に晩秋~春:水深100m前後の海底付近。
【糸魚川の漁師さんが捕る主な方法】
・刺し網漁(さしあみりょう)
・底引き網漁(そこびきあみりょう)
・定置網漁(ていちあみりょう)
【主な調理法】
【漁獲量】
【価格〈㎏あたり〉】
・お刺身、煮付け、揚げ物、ムニエル…など
糸魚川近海では水深100㍍前後の海底付近に生息し、一年を通して水揚げされる魚ですが、漁獲量的には冬が最盛期。
海から揚げた直後に耳を澄ますと、喉元から「グゥ~グゥ~」と小さな音を鳴らす不思議な魚でもあります。
名前だけ聞くと鯛(タイ)の仲間なのかと勘違いしてしまいそうですが、全く別系統の魚です。
この魚の名前には二説の由来があり、体側面にある円状の黒い模様が弓を射る際の“的”に似ているために『的鯛・マトダイ』になったとの説と、口を大きく開いた時の頭が、馬の横顔に似ているために『馬頭鯛・マトウダイ』と呼ばれるようになったとの説がありますが、糸魚川で昔から語り継がれている由来は『的鯛』説の方。
ちなみに、漁師さんの間では『マツガレ』または『マツガレイ』と呼ばれていますが、見た目でお分かりの通りにカレイの仲間でもありません。
外見的には体が薄く、特徴的な長い背びれを立てた姿がとても奇抜に見える魚ではありますが、その外見とは裏腹に淡泊でしっかりした食感を持つ透明感ある癖のない白身と、コクのある肝は非常に美味。
お刺身、煮付け、揚げ物などの幅広い料理に用いられ、洋食でも重宝がられる万能な食材です。